南投県水里には山のふもとにひっそりと佇む古い窯があります。1927年に建てられた「水里蛇窯」は、台湾に現存する最古のもので、伝統的な郷土文化を有する薪焼きの登り窯です。
かつては生活用品としての陶器の製造が中心で、水里や周辺の町村の住民の需要を支えてきましたが、時代の変化とともに、蛇窯は陶芸文化を広める文化園区へと転身しました。窯場に足を踏み入れると、土壁には古びた煙の跡が残り、空気にはいまだに薪焼きの香りがほんのりと漂っています。