※どちらからも出入り可
※GPXファイルはHikingbookなどのアプリで開いてください
「石峎古道」は峨眉と北埔をつなぐ重要な交通路でした。けれども工業の発展と道路網の普及に従い、この道を行き交う人は徐々に稀になっていき、最後には自然の中に埋もれてしまいました。現在は「荒野保護協会」と「千里歩道協会」の手作業による補修により、「石峎古道」はトレッキングルートとして蘇っています。豊かな自然と生態系、文化と歷史を有する「石峎古道」は、一歩一歩歩むごとに新しい発見をもたらしてくれるでしょう。
先ずはオンラインで映像のなかの「石峎古道」を歩いてみましょう!
- 自然が豊かで、キョンの鳴き声が聞こえ、飛び交うチョウや多くの台湾原生植物が見られる
- 史跡が多く、かつてここを行き交った人々の暮らしの跡が見られる
- トレッキングに少しのチャレンジ性を添える沢越え区間がある
- 案内人:張訊竹
- 予約方法:電話:+886-3-561-8255
- 道が狭い区間もありますので、通行にはご注意ください
- 沢を越える区間がありますので、流れの水量に注意し、慎重に渡ってください
- 古道出入口と途中にはトイレがありませんので、「南外社区活動センター」または「獅山ビジターセンター」でトイレをお済ませください
- 環境保護は一人一人の責任です。ゴミはお持ち帰りください
石硬子橋脇の鉄のゲートが古道と産業道路を分けています。ゲートを越えると大自然の領域です。分岐点にある「クスノキの細道」を示す横断幕と001番のキロポストが「石峎古道」がここから始まることを示しています。
「石峎」とは客家語で「石で覆われた丘」を意味します。古道付近には石硬子山があり、地元では客家語の「石峎」でこの辺りを呼び慣わしているため、石硬子山の峰の下方にある古道として「石峎古道」と命名されたのです。
途中には、溪流を越えなければならないところがあります。もともとは橋が掛かっていました(両岸には今も橋脚の残骸が残っています)が、数度の大雨で損壊してしまったため、現在は流れの中の石を伝って通るようになっています。こうしてトレッキングで沢越えも楽しめるようになったのです。
「石峎古道」のもう一方の端には百年に近い歷史を有する三合院「清河堂」があります。人々が北埔から「石峎古道」を通り、峨眉へ移って暮らしを発展させていった際に作られた民家で、保存状態がたいへん良い客家式建築です。
「風爐缺」は稜線上に掘られた窪みです。先住民の侵入を防止するために漢人が設けた隘勇線(先住民生活圏との境界に設置した防御ライン)として用いられました。後に漢人の開発はさらに奥へと進み、周囲の山地にも茶畑が開かれていきました。「風爐缺」は山頂の稜線上にあるため風が涼しく、茶の運搬に携わった天秤棒人夫にとってもってこいの休憩場所でした。
古道ではかつての農業の跡が見られます。山の斜面に沿って開かれた棚田跡や灌溉用水の護岸などから、当時の住民の苦労がしのばれます。
「石峎古道」の周囲には豊かな生態系を育む二次林が広がっています。かつての棚田は使われなくなって数十年。その後は新たな森に生まれ変わっており、その過程では、多くの野生動物もこの地に戻ってきています。
古道に足を踏み入れると、鳴き交わすキョンの声があちらこちらから聞こえ、至るところに野生動物たちの往来の跡である獣道が見られます。色鮮やかなチョウや美しいヤマムスメなど昆虫や鳥も多く生息しています。
植物の種類も豊富で、テリハイヌビワ、アカメイヌビワ、アコウなどの桑科植物、ウジルカンダ、バウヒニア、ランダイミズなどが見られます。さやをつける豆科植物では、標高が低い地域で最大のヒメモダマを見ることもできます。
「南外社区」は「石峎古道」の入口と言えるでしょう。「南外蝶村」で知られ、社区活動センター後方の池では、数も種類も非常に豊富なチョウが飛び交う様子が見られます。活動センターではパッケージツアー、地区案内を運営しているので、「姜家大院」、「千碫崎古道」など地域内の他の観光スポットを合わせて巡ることができます。
「獅山ビジターセンター」の前身は獅山国小でした。廃校後数年を経て、ビジターセンターとして生まれ変わったのです。ここでは周辺の観光情報を提供する他、ポータブルバッテリーの貸し出し、飲料水やトイレの提供などを行なっています。ビジターセンター脇の「歇心茶楼」では飲食を提供しており、桐の花の季節には花見客でにぎわいます。
「獅山ビジターセンター」周辺には「水濂洞歩道」、「水濂橋歩道」、「六寮古道」、「藤坪歩道」、「獅山古道」などたくさんのトレッキングコース、古道があります。「桐花祭」の頃には、この辺りは雪のように白い桐の花の名所として、多くの花見客が訪れます。
すでに百年の歷史を経てきた「水濂橋歩道」は、「獅山ビジターセンター」脇に入口があり、自然と文化的な景観が豊かです。日本統治時代、北埔から南庄へ至る際に必ず通った三本の橋の一つ、水濂橋を見ることもできます。これは、もち米を粘着剤として用いて作られた石のアーチ橋です。また付近では、自然が作った造形美、巨大な甌穴を観察することもできます。
「水濂洞歩道」は「水濂橋歩道」につながり、「獅山活動センター」周辺に位置します。水濂洞は獅頭山最大の洞窟です。壮大な規模で、洞窟中には水濂洞梵音寺が設置されています。水濂瀑布の音が、あたかも梵音(読経の音声)が洞窟内に渦巻いているように聞こえることから、この名がつきました。
勧化堂はこの地の信仰の中心地で、獅頭山寺廟群で最も規模が大きく、最も早くに開闢された寺廟の一つです。ここでは参拝はもちろんのこと、高台にあるため正殿前広場からの眺めは格別。天気が良ければ、南庄までを見渡すことができ、ぜひ立ち寄りたいところです。
「5627バス」で「小南坑」下車後、「大地農場」の方向へと徒歩約20分で石硬子橋古道口に到着
竹北駅/高鉄新竹駅から「台湾好行獅山線」で「獅山ビジターセンター」下車後、徒歩約7分で八仙橋に到着。橋を渡った後、さらに約7分直進すると清河堂古道口に到着