峨眉郷は新竹と苗栗の境界に位置する小さな客家集落で、山林に隠れた宝の地です。ここでは鏡のような湖と雄大な山々が見られ、まるで絵画のような自然風景に心が癒やされます。農産物が豊富で、恵まれた自然環境が広く知られています。山林の間の古道は登山家にとって楽園です。ここで見逃せないのは世界最高の青銅製の弥勒仏像で、まるで守護神のように峨眉湖のほとりに佇み、小さな町の住民の心の拠り所となっています。峨眉郷の自然と文化は神秘的かつユニークで、ここを訪れると視覚と心の饗宴を体験できます。
峨眉郷で最も賑やかなエリアは大埔ダム(峨眉湖)周辺です。ここでは茅埔吊橋をゆっくりと渡ったり、静かな湖に沿った歩道を散策したり、自転車を借りて峨眉湖畔を風に乗ってサイクリングしたり、ヨットに乗って微風を感じながら湖面の景色を楽しんだりできます。またはカフェでゆっくりとここの味わいを満喫することもできます。茅埔吊橋の向かい側には壮大で壮観な寺院「大自然文化世界」があり、園内には世界最大の青銅製の弥勒仏像があります。峨眉のあちこちでその巨大な姿を見ることができます。文化、自然、芸術が組み合わさった建物は新竹のランドマークとなっています。「大自然文化世界」への道路は弥勒仏に因んで「快楽路」と名付けられているのも興味深いです。
- 住所|新竹県峨眉郷湖光村快楽路1号
- 電話|03-621-4596
- 営業時間|毎週月曜休館、火曜から日曜 午前9:00~11:30および午後1:30~4:30(5月から6月まで土曜および日曜 午前9:00~11:30および午後1:30~5:00)
- 無料参観
「大自然文化世界」の駐車場内には湖畔の景色を楽しめる隠れ家的なレストランがあります。美味しいベジタリアン料理で多くの行楽客の方を魅了しています。オレンジ色のヨーロピアン風の建物と静かなラクウショウの林が織りなす景色はまるで海外の風景のようです。内部にはさらに驚かされます。天井は二階建ての高さがあり、壮大で荘厳な雰囲気を醸し出す空間となっています。両側の大きなガラス窓からは峨眉湖の絶景が見られ、その美しさに心が酔いしれます。ここではベジタリアン料理、軽食、コーヒーやドリンク、デザートなどが提供されています。食事、またはアフタヌーンティーのどちらにもおすすめです。
- 住所|新竹県峨眉郷快楽路5号
- 電話|03-580-6866
- 営業時間|
平日営業時間:11:00 – 16:30 月曜定休
休日の営業時間:11:00 – 18:00
峨眉湖からほど近い「十二寮」は古くから農業で生計を立てており、かつては樟脳の生産で知られ、「樟脳寮」と呼ばれていました。現在はミカンや文旦が生産され、果物の収穫や加工に関連する活動に参加できるだけでなく、擂茶や餅つきなど客家の伝統的な手作り体験が楽しめ、客家文化をより深く理解することができます。十二寮の主要観光地は十二寮大埤周辺に集中しており、ここでは大埤周辺を散策し、キラキラと輝く湖面の風景を眺められます。環埤歩道は平坦で歩きやすく、あらゆる年齢層に適しています。よりチャレンジしたいという場合は環埤歩道には複数の登山口があり、十二寮の丘陵地へ向かうこともできます。ここでは深い緑の森林の中でハイキングを楽しめます。
每年四月下旬から五月上旬まで十二寮は最も賑やかな季節となります。アブラギリが植えられた環埤歩道はまるで雪が降ったかのようです。地面一面に雪のような白い花の絨毯が敷き詰められ、大勢の行楽客が花見に訪れます。
十二寮大埤は決して大きくはなく、周辺の峨眉湖に比べるとかなり小さい規模の池です。ただし、岸辺には優美なカフェが数多く林立しており、歩道を歩き終わった後、コーヒーでゆっくりと休むことができます。池の景色を眺めながらコーヒーを飲んでアフタヌーンティーを楽しみましょう。
十二寮の人口構造は高齢化が顕著に進み、政府の積極的な指導により情熱をもった多くの若者が故郷に戻り始めています。彼らは地元の観光業と文化事業に尽力しています。こうした故郷へのUターンにより、大埤付近には小さいけれども魅力的なショップが次々と誕生しています。こうした活力とアイデアが加わり、十二寮はこれまでとは異なる姿になっています。小さなショップの中には「台湾百合工作室」というアトリエがあり、台湾原生種や特有種の百合の育成推進に力を入れています。お時間があればここでお茶を飲み、彼らの物語や理念に耳を傾けましょう。
- 住所|新竹県峨眉郷湖光村十二寮12鄰6-5号(桐花谷キャンプ場静月居向かい)
- 営業時間|土曜・日曜 9:00 - 17:00
湖や山の景色が美しい峨眉郷。ここは東方美人茶の栽培で知られています。最大の特色は茶葉を植える際に農薬を撒かず、ウンカに葉っぱを噛ませることで、天然の蜜の香りが発せられます。これは「著蜒」と呼ばれ、上手く成功すると、喉元から甘さが蘇る美味しい東方美人茶ができあがります。生産量が非常に少なく、貴重なものなので、かつては「茶金」と呼ばれていました。每年秋になると、峨眉では東方美人茶フェスティバルが開催されます。行楽客の方は優れた東方美人茶を購入できるだけでなく、様々な特色あるイベントに参加できます。客家農村の風情をより深く理解できるだけでなく、峨眉茶の郷の魅力を感じられます。
その昔、峨眉郷で最も賑やかな集落だったのは富興老街周辺です。老街(古い家並み)はすでに昔の繁栄の面影はありませんが、一部の老建築が残っています。中でも保存状態が優れているのは「曾家老宅」です。ここは百年近い歴史をもつ製茶工場で、県政府と客家委員会の協力の下、修繕後は峨眉郷で最も代表的な歴史建築となっています。館内では銘茶を味わえるほか、製茶関連の技術と過程が展示されています。テレビドラマ「茶金」が上映された後、多くの人たちが物語の背後にある製茶の歴史に興味をもったことと思われます。ぜひここを訪れてみてください。
- 住所|新竹県峨眉鄉富興村大同街7鄰8号
- 電話|0988-966-980
- 営業時間|10:00 - 17:00(月曜定休)
峨眉郷の奥へ進むと、獅頭山風景区があります。ここは台湾の小百岳の一つであり、ハイキング愛好家にとって楽園です。地形や山の景色に沿って、多くの美しい自然トレイルが育まれています。毎年4月から5月は一年の中で最も美しい季節であり、アブラギリの花が咲き誇り、森に雪を降らせます。ホタルが魔法の光を灯すと、森の中が活気づきます。
獅頭山歩道群の中で最もコストパフォーマンスが高いのは間違いなく「水濂橋歩道」です。コース途中の景色は美しく魅力的であり、全行程を歩くのに20分もかかりません。歩道には少し階段がありますが、疲れることはありません。途中では昔の人々の知恵でできた糯米橋や大自然の神秘的な壺穴景観を眺めることができ、老若男女問わず楽しめるハイキングコースとなっています。
獅山古道の往復には約2.5時間かかります。途中で七星亭からは六寮歩道と藤坪歩道に繋がっており、ループ状のコースが形成されています。途中には数多くの寺院があり、特に洞窟や岩壁に建てられた寺院はかなり特殊な景色となっています。また、春にアブラギリの季節を迎えると、いくつかの区間ではアブラギリの花が密集して咲き誇っています。春の行楽に最適の古道です。
- 住所|新竹県峨眉郷七星村六寮60-8号
- 電話|03-580-9296
- 営業時間|08:30 - 17:30
峨眉では道教の「大自然文化世界」に加えて、カトリックも長年にわたって深く信仰されています。中華民国国民政府が台湾へ渡ってきた当初、政治的な動乱や物資の不足があり、多くの外国人神父が農村に赴き、援助や救済を行ないました。その際、峨眉も神父の支援を多大に受けました。これがカトリック教会が広く分布した理由の一つです。時代の変遷に伴い、台湾の経済が急成長し、国民の意識が高まる中、カトリック教会は次第に衰退しました。峨眉に位置する「十二寮天使教会」は一時期、独特な雰囲気をもつ廃墟の名所となっていました。数年前にカトリックの天使教会基金が再建され、3年の改修工事を経て、元の美しい姿に戻りました。現在、天使教会は自由に見学できず、事前に予約されたガイドツアーのみ受け付けています。その背後にある物語を聞きにぜひお越しください。
- 住所|新竹県峨眉郷湖光村十二寮23-2号
- 営業時間|「予約ガイド」制を採用。ガイドは水曜から土曜日までの午前10:00、および午後2:30に各一回、日曜日午後 2:30(月曜および火曜は休園)
峨眉街には木々に囲まれたカトリック教会があります。現在は窯焼き工房に生まれ変わり、毎日新鮮な焼き立てのパンができ上がると、地元の人々だけでなく、大勢の行楽客もわざわざ訪れて購入しています。ユニークな教会の建物のほか、周囲では緑豊かな景色が楽しめ、休日の人気のお出かけスポットとなっています。
- 住所|新竹県峨眉郷2鄰1-2号
- 電話|03-580-9115
- 営業時間|
平日営業時間:10:00 - 17:00
休日の営業時間:9:00 - 17:00