

「伙房(共同住宅)」に足を踏み入れる前、まず目に入るのは半月形の大きな池です。清朝時代には盗賊から守るための重要な防御施設であると同時に、防火・生活用水・養殖といった役割も担っていました。風水では、流れのある水は財を呼び、命が循環し続ける象徴とされ、空間と自然環境を緻密に読み取ってきた客家の先人たちの知恵がうかがえます。
1875年に建てられた第一堂は、この古屋の中でも最も華やかな正面空間です。日本統治時代、風害によって損壊した後に再建され、当時流行していたバロック様式が取り入れられました。「双獅戯球」の山牆(伝統的な家屋の側面の屋根に沿って三角形に突き出た側壁のこと)や、勲章を思わせる唐草文様の装飾が見られ、伝統的な赤レンガと相まって、中西折衷の独特な美を生み出しています。かつては来客を迎える場として使われていたこの場所は、現在は見学ツアーの出発点に。堂内には、蕭義雄氏が自ら制作した古屋の精巧な縮尺模型が展示され、建物全体の構成を俯瞰できるようになっています。
